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安息香酸ナトリウムの特徴と安全性

化学式 C6H5COOH
構造式
用途・効果静菌作用・防腐剤

安息香酸ナトリウムとは

安息香酸は、エゴノキ科の安息香という木の樹脂に含まれている白色の結晶で、アルコールに溶けやすいという性質を持った成分です。

ナトリウムと結合すると水に溶けやすくなります。

安息香酸ナトリウムの特徴

安息香酸ナトリウムのは、殺菌作用は弱いものの、強い※静菌作用がある成分です。

ただし、安息香酸ナトリウムの静菌作用は弱酸性のみで効果を発揮するので、pH5.5以上の中性からアルカリ性の場合、カビや酵母に対して静菌作用が働かなくなります。

安息香酸自体の安定性が良くないので、多くの場合パラベンと併用して配合されます。

安息香酸類の配合される量の上限は1%までに規定されています。

※静菌作用 … 細菌などの微生物の増殖を抑制する作用のことです。

安息香酸ナトリウムの安全性

安息香酸の安全性についてのデータを紹介致します。

皮膚刺激性について

皮膚や粘膜等に触れると、炎症を起こすことがある。
目や口に入ると刺激を受けることがあり、使用の際には十分気を付けること。昭和化学株式会社

SIDS(2004)には、テストガイドラインに準拠した試験で「軽度の刺激性」又は「刺激性なし」と報告されている。
一方、エタノール又はクリームに0.05%含有する本物質を用いたパッチテストで614人中18人で刺激性がみられたとする報告やワセリンに0.5%含有する本物質を用いたパッチテストで32人中7人で蕁麻疹がみられたとの報告がある。 昭和化学株式会社

 

眼刺激性について

SIDS(2004)において、テストガイドラインに準拠した試験で「重度の刺激性」又は「腐食性」と報告されていることから区分1とした。重篤な眼の損傷 (区分1) 昭和化学株式会社

アレルギー性について

SIDS(2004)には、テストガイドラインに準拠した試験で、感作性なしとするデータが多数報告されている。一方、ヒトへの影響としては、ワセリンに0.5%含有する本物質を用いたパッチテストで32人中7人で蕁麻疹がみられたとの報告(SIDS(2004))、皮膚科の患者2,045人に、5%濃度の本物質Na 塩でパッチテストを行った結果、陽性反応のみられたのは5人(0.2%)のみであったとする報告や、化粧品に対してアレルギーや刺激症状があると考えられる患者5,202人に本物質でパッチテストを行った結果、34人(0.7%)で陽性反応がみられたとする報告など、感作性ありとする報告が
多数がある(環境省リスク評価第7巻:暫定的有害性評価シート(2009))。
しかし、SIDS(2004)では、健康なヒトでは感作は起こり難いと結論していることから、分類できないとした。 昭和化学株式会社

安息香酸ナトリウムの現時点での安全性は、皮膚に対しては軽度の刺激があり、眼刺激性のある成分と言えます。
アレルギー(皮膚感作性)に関しては重大な報告もなく、健康な皮膚で使用した場合アレルギーの反応が起こりにくい成分であると考えられます。
ただし、アレルギー性皮膚炎や皮膚の炎症やバリア機能が壊れている方などは、まれに症状が悪化したり、軽微の接触性皮膚炎やじんま疹のような症状が起こる可能性があるので注意が必要です。

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