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加水分解ケラチン

化学式
構造式
用途・効果 保湿剤

加水分解ケラチンとは

化粧品に使用される加水分解ケラチンは、羊毛由来で、シスチン結合を切断したものを加水分解し、分子量を数千程度にしてある淡黄色~褐色の透明液体または粉末の物質です。

加水分解とは、不溶性の成分の分子量を小さくすることで親水性の部分をむき出しにして水に溶けるようにしたものなので、界面活性剤とは別のものです。

加水分解ケラチンの特徴

加水分解ケラチンの主成分はグルタミン酸とシスチンです。

皮膚や毛髪への親和性が高く、髪と組成が似ているので加水分解ケラチンは髪のケアに適しています。

皮膚は一般的に分子量500以下、アトピー性皮膚炎や敏感肌の場合800以下で浸透しますが、加水分解ケラチンは分子量が数千あるので肌に浸透することはなく、表皮の外側を保護し、乾燥を防ぎ水分を保持するコンディショニング作用があります。

加水分解ケラチンの安全性

加水分解ケラチンの安全性についてのデータを紹介致します。

皮膚刺激性について

24人の健康な被検者に25%加水分解ケラチン(平均分子量320Da)水溶液0.2mLを24時間閉塞パッチ適用したところ、皮膚刺激はなかった
Safety Assessment of Keratin and Keratin-Derived Ingredients as Used in Cosmetics

23人の被検者に20%加水分解ケラチン(平均分子量11,000Da)水溶液0.03gを24時間閉塞パッチ(Finn Chamber)適用したところ、パッチ除去30~40分後に1人の被検者で軽度の紅斑が観察されたが、24時間後には紅斑はなくなっており、非刺激性だと結論づけられた
Safety Assessment of Keratin and Keratin-Derived Ingredients as Used in Cosmetics

16人の女性被検者に1日1回2.5週にわたって合計12回3%加水分解ケラチン(平均分子量<1,000Da)を含むハンドクリームを使用してもらったところ、有害な影響の報告はなかった Safety Assessment of Keratin and Keratin-Derived Ingredients as Used in Cosmetics

40人の健康な被検者と10人のアレルギーを有する被検者に25%加水分解ケラチン(平均分子量310Da)水溶液0.5mLを24時間閉塞パッチ(Finn Chamber)適用したところ、皮膚刺激はなかった
Safety Assessment of Keratin and Keratin-Derived Ingredients as Used in Cosmetics

眼刺激性について

6匹のウサギの右眼に20%加水分解ケラチン0.1mLを点眼し、24,48および72時間後に評価したところ、24時間で1匹のウサギにわずかな結膜の発赤がみられたが、眼刺激性ではないと結論づけられた
Safety Assessment of Keratin and Keratin-Derived Ingredients as Used in Cosmetics

6匹のウサギの片眼に25%加水分解ケラチン0.1mLを点眼し、24,48および72時間後および4および7日後に評価したところ、眼刺激性はなかった
Safety Assessment of Keratin and Keratin-Derived Ingredients as Used in Cosmetics

6匹のウサギの片眼に25%加水分解ケラチン(平均分子量320Da)水溶液を点眼し、24,48および72時間後評価したところ、眼刺激スコアは0で、眼刺激性はなかった
Safety Assessment of Keratin and Keratin-Derived Ingredients as Used in Cosmetics

6匹のウサギの片眼に25%加水分解ケラチン(平均分子量320Da)水溶液を1日3回4日間にわたって点眼したところ、4日間で3匹のウサギに結膜と虹彩の充血が観察され、軽度の眼刺激性であった
Safety Assessment of Keratin and Keratin-Derived Ingredients as Used in Cosmetics

アレルギー性について

51人の被検者に加水分解ケラチン(平均分子量3,000Da、濃度不明)を半閉塞パッチで繰り返し適用(HRIPT)したところ、皮膚刺激および皮膚感作性はなかった
Safety Assessment of Keratin and Keratin-Derived Ingredients as Used in Cosmetics

頭皮皮膚炎25人を含む500人の患者に加水分解ケラチン0.1%をプリックテスト、5%を反復パッチテスト(HRIPT)したところ、プリックテストおよびパッチテストにおいて陽性反応はみられなかった
Safety Assessment of Keratin and Keratin-Derived Ingredients as Used in Cosmetics

加水分解ケラチンの現時点での安全性は、皮膚刺激性、眼刺激性がほとんどなく、アレルギー反応の報告もないために安全性の高い成分と言えます。

化粧品におけるケラチンは羊毛(ウール)由来のものが多く、羊毛アレルギーの方は不安に思うかもしれませんが、十分に加水分解されたせいぶんであれば、通常アレルギーを引き起こすことはありません。

ただ、製造工程に問題があり、多くの被害を及ぼして社会問題になった成分もあるので、アレルギーに懸念がある場合はパッチテストをおすすめします。

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