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髪の構造から紐解く髪がきしむ原因とその対策方法

シャンプーをしている最中、もしくはシャンプー後の濡れた髪の毛を触ると手ぐしが
通らず、“髪の毛がきしんでしまった…”という経験は誰しもあるのではないでしょうか?
女性だけでなく、髪の長い男性にとって、髪がきしむのは大きな悩みだと思います。
そこで今回は髪の毛がきしむメカニズムや原因、また対策についてご紹介いたします。

髪がきしむ状態とは一体どのような状態なのか?

髪の毛一本一本にキュッキュッとした感覚があり、手ぐしが通りにくくなる状態を“髪がきしむ状態”と呼ばれています。
これは髪の毛の表面の層であるキューティクルが開いてしまうことで髪の毛同士が引っかかってしまうことによって引き起こされてしまいます。

キューティクルについて

キューティクルっていう言葉はよく耳にしますが、一体何なのでしょうか?

髪の毛の構造と共に解説いたします。

髪の毛を構成するメデュラ、コルテックス、キューティクルの3つの層を図化して説明した画像

髪の毛は中心から外側に向かって、メデュラ→コルテックス→キューティクルの3つの層で構成されています。
ここで、髪のきしみの原因と深く関係しているのが一番外側のキューティクルです。

キューティクルについて図化して説明した画像

キューティクルは髪の一番外側の組織で、固いタンパク質を主成分として構成しています。
わずか0.005mmほどの薄い層で、髪の毛の10~15%を占めています。

キューティクルはうろこ状のものが4~10枚ほど重なっていて、髪の中心層を外的な刺激や熱などから保護しています。
さらにキューティクルの各層の表面は、MEA(18-メチルエイコサン酸)と呼ばれる脂質で覆われています。

キューティクルが開いた状態とは

キューティクルの開きを解説した図

キューティクルが開いた状態とは、うろこ状のキューティクルの一枚一枚がめくれて隙間ができてしまっている状態です。
キューティクルが開いた状態のままにしておくと、そこから水分が流出して乾燥してしまったり、紫外線や熱のダメージを直接受けやすくなったり、目に見えないほどの微細な汚れが付着してしまうなどの問題が生じやすくなります。

髪の毛の構造について詳しく

キューティクルを開かせてしまう5つの原因と対策について

キューティクルを開かせせしまう原因は大きく

1 髪のダメージ
2 pHの乱れ

の2つに分類することができます。

1 髪のダメージに起因する原因

ドライヤーやヘアアイロンの使用の熱による髪のダメージ

原因

ドライヤーやヘアアイロンなどの熱を使うヘア用品の使い方が間違っていたり、温度が高温過ぎるとキューティクルを開かせ、髪をきしませる原因になります。

髪の毛はタンパク質を主成分として構成しています。
ドライヤーやヘアアイロンで髪に高温の熱を与え続けると、タンパク質で構成されているキューティクルを変性させ、髪のきしみを生じさせます。

対策

ドライヤーヘアアイロンを使用する際は温度に注意し、一部に長時間熱を与えないようにすることでキューティクルの変性を防ぐことができます。

一般的なドライヤーに熱風の温度は100~120℃ほどです。
吹き出し口から離れるほど風の温度は低くなり、吹き出し口から10cmほどの距離で100度ある場合には、15cm離れたところでは90度くらいになります。

ドライヤーをする場合は、髪とドライヤーを近づけ過ぎず、一ヶ所に長時間当たらないように注意することが大切です。

また、ドライヤーの最後に熱を持った髪の毛に冷風を当てることによって、キューティクルを引き締め、髪内部の水分の蒸発を防ぎツヤを出すことができます。
ヘアアイロンの場合、ドライヤーよりも直接髪に熱を与えるので、より注意が必要です。目安は150度で3秒以下とされています。

パーマによる髪のダメージ

原因

パーマが原因で髪の毛がきしむ場合もあります。
特に、ブリーチやカラーをした後にパーマをかけてしまうと、髪の毛が極端にダメージを受けてしまいきしみやゴワツキが生じやすくなります。

カラーの直後は、例えシャンプーでカラー剤を洗い流したとしてもアルカリ成分が髪の毛に残ってしまうのです。

対策

髪のきしみを生じさせないためにも出来ればカラーとパーマを同じタイミングですることは控えた方が無難と言えます。
どうしてもカラーとパーマを同時にかける場合は、美容師の方に髪の状態を確認してもらってよく相談することで、理想的なヘアスタイルに近づけることができます。

きしみの少ない健康的な髪の状態を保つためにも、その後トリートメントなどを使ってヘアケアすることが大切です。

髪を乾かさないで寝てしまう事による摩擦のダメージ

原因

シャンプー後の濡れたままの状態の髪の毛はダメージが受けやすい状態になっています。
髪を乾かさず、濡れたまま寝てしまうと枕などで髪の毛同士が擦れ、摩擦が生じてしまいます。

摩擦が生じるとキューティクルがはがれたり、開いてしまうことで髪のきしみを生じさせます。

対策

シャンプーの後、髪を濡れたままにしている場合はドライヤーを使って乾かすのをおすすめします。
ドライヤーを使って髪の毛を乾かした後は、冷風を当てて冷やすことでキューティクルを閉ざすことができサラサラの状態に導くことができます。

2 髪のpHバランスの乱れに起因する原因

海水やプールの塩素による髪のpHバランスの乱れ

原因

海水やプールの水は弱アルカリ性です。
髪の毛はphがアルカリ性に傾くほどキューティクルが開き、きしみを生じさせます。

対策

海水の塩分や、プールの塩素が髪に付いている時間を短くすることで髪のきしみを最小限に抑えることができます。
海やプールに行って帰る際は、きちんとシャンプーをすることが理想です。

ただ、海の場合シャワーが難しい場合もあります。
その場合は水で髪に付いた塩分を出来るだけ落とすだけでも、髪へのダメージがだいぶ変わってきます。

石ケンシャンプーの使用による髪のpHバランスの乱れ

原因

海水の塩分やプールの塩素以外にも、石ケンシャンプーを使用することで髪のpHバランスがアルカリ性に傾き、キューティクルが開くことによって髪のきしみを生じさせます。

石ケンは、高級脂肪酸などの油性成分と水酸化ナトリウムや水酸化カリウムといった強アルカリ性を反応させることでつくられます。
その為、石ケン自体がアルカリ性に傾きます。

石ケンシャンプーは子供用やアトピー肌用で使用されるほど、低刺激とされていますが、髪がきしむというデメリットもあるのです。

対策

石ケンシャンプーを使用した髪はアルカリ性に傾いているので、酸性リンスを使って弱酸性に戻すことで、髪のきしみを軽減させることができます。
石ケンシャンプーを購入する際は、同時に酸性リンスの購入をおすすめします。

キューティクルの開きを左右するpHとは

phとは一体何のことでしょうか?

pHを図化して説明した画像

pHは(ペーハー)と読み、0~14までの数値で酸性・中性・アルカリ性を示す数値です。
pHは0に近づくほど酸性に、14に近づくほどアルカリ性になり、pH 7が中性になります。

髪の毛のキューティクルは酸性に傾くほどキューティクルがしまり、アルカリ性に傾くと
開いてくる特徴があります。

使用しているシャンプーがアルカリ性の性質が強いものであれば、当然髪の毛のpHもアルカリ性に傾き、キューティクルが開いて髪のきしみを生じてしまいます。
ただ、髪の毛pHが傾くのは一時的なもので、成分が残っていなければpHは元に戻ります。

体に関係するpHの値について

参考までに体に関係あるもののph値と補足説明をしておきます。
特に皮膚のpHは、頭皮とも密接に関係しています。

体内皮膚尿胃液
ph値7.3~7.44.5~6.06.5前後1.0~2.0
補足基本的に人間の体内は弱アルカリ性ですが、乱れた食生活や生活習慣、喫煙、ストレス等が原因で酸性に傾く事が多いのもあります。体が酸性に傾くと頭痛・不眠・便秘・肌荒れなど様々な悪影響が発生するとも言われています。人間の皮膚は弱酸性です。脂性肌の人はより酸性に近い4.5、乾燥肌の人はアルカリ性に近い6.0くらいになるようです。なお、ニキビのもとになるアクネ菌などの雑菌はph6~8程度で最も繁殖すると言われています。健常者の方であれば大体が弱酸性の6.5くらいを示しますが、生活習慣等によっては健常者でも4.5~8.0の値を示すことも有ります。健康診断では概ね5.0~8.0が標準値として設定されています。胃液は塩酸を含んでおり強酸性です。口から摂取した食べ物を消化し、栄養素をの分解や吸収を助けます。

まとめ

髪のきしみは上記のような原因が考えられます。
考えられる原因に対して、対策法を実行すると、髪のきしみはだいぶ軽減されると考えられます。

また、シャンプー後髪がキュッキュとしてよく洗えた感覚がある。
という意見を目にする機会が多いですが、この感覚はキューティクルの開き具合に起因するものです。

キューティクルが開いた状態は、乾燥しやすくなったり、ダメージを受けやすくなったりと、髪にとってはいい状態とは言えません。
特に髪の毛のきしみが強い場合は、シリコン入りのトリートメントの使用をおすすめします。

シリコンは薄い膜を形成し髪の毛を保護するのです。
シリコンは毛穴に詰まると言う都市伝説的な情報を耳にしますが、これらにはデータに基づく学術的根拠はありません。

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