薬用シャンプーと普通のシャンプーの違いは何?特徴・効果別おすすめシャンプーを紹介
薬用シャンプーという表示を見ますが、普通のシャンプーと何が違うのか?
そもそも薬用シャンプーは頭皮にどんな有効な効果を発揮するのか?
ドラッグストアなどでシャンプーの裏面の成分表を見て、疑問に思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は薬用シャンプーの特徴や効果、効果別おすすめのスカルプシャンプーを詳しく解説していきます。
薬用シャンプーとは
薬事法上では「薬用」というカテゴリーはなく、薬用シャンプーと呼ばれるものは医薬部外品に分類されるシャンプーの総称です。
“医薬”という言葉が入っていますが、病院や処方箋でもらえる、いわゆる“医療品”の意味はありません。
医薬部外品と医薬品、化粧品の違いについて詳しく解説していきます。
医薬部外品とは
医療部外品とは厚生労働省が許可した効果・効能に有効な成分が、一定の濃度で配合されるものを指し、“治療”という目的ではなく、“防止”や“衛生”を目的としています。
人体に対する作用が緩和で、特別な販売許可がなくても製品を販売することができます。
・ “防止”、“衛生”を目的としたもの
・ 特別な許可がなくても製品を販売可能
医薬部外品に該当する薬用シャンプーの効果の強さは「医薬品と化粧品の間」と聞くとイメージしやすいかと思います。
医薬品のような強い効果や即効性はないものの、化粧品よりは症状の改善が期待でき、目的も法律で定められています。
イ 吐きけその他の不快感又は口臭若しくは体臭の防止
ロ あせも、ただれ等の防止
ハ 脱毛の防止、育毛又は除毛
(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(旧薬事法)第二条二項一号より)
薬用シャンプーの効能効果については以下の通りです。
- ふけ・かゆみを防ぐ。
- 毛髪・頭皮の汗臭を防ぐ。
- 毛髪・頭皮を清浄にする。
- 毛髪をすこやかに保つ。
- 毛髪をしなやかにする。
- 二者択一
医薬品とは
医薬品をさらに分類すると、“医療用医薬品”と“一般用医薬品”とに分類できます。
医療用医薬品は、医師の診療のもと処方箋をもとに薬剤師が調合するもので、処方薬とも呼ばれます。
一方、一般用医薬品は薬局やドラッグストアで購入できる薬で、大衆薬や市販薬とも呼ばれます。
どちらも厚生労働省により配合されている成分が有効であるという認定を受けているもので、病気の治療を主な目的としています。
医薬品には、医師が処方するもの以外に、ドラッグストアなどで購入できるものもあります。
化粧品とは
化粧品は、
「人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚もしくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なものをいう。ただし、これらの使用目的のほかに、第一項第二号又は第三号に規定する用途に使用されることも併せて目的とされている物及び医薬部外品を除く。」
と定義付けされています。
■ 医薬品 治す・治療する
■ 医薬部外品 防ぐ・薬用効果を発揮する
■ 化粧品 (美しく)見せる・隠す・清潔にする
薬用シャンプーに配合される有効成分
薬用シャンプーには、医療部外品と呼ばれるために必要な有効成分と、その他にシャンプーによって独自の成分が配合されて構成されている為、メーカーによって中身の成分は多様です。
薬用シャンプーを大きく分類すると“フケかゆみを抑えるもの”と“頭皮の炎症を”抑えるもの”とに分類できます。
フケかゆみを抑えるもの
フケを抑えるものには以下の成分があります。
- ピロクトンオラミン
- ジンクピリチオン
- サリチル酸
中でもブドウの葉や実・サトウキビなどの植物から得られるサリチル酸には、皮脂を分解する効果があり、頭皮の皮脂が多く、脂性の人にはおすすめの成分です。
頭皮の炎症を抑えるもの
頭皮の炎症を抑えるものには以下の成分があります。
- グリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸2K)
この成分は、甘草(カンゾウ)という植物の根から得られるグリチルリチン酸を安定化させた成分で、強力な抗炎症作用があり、頭皮の炎症やニキビを抑制します。
薬用シャンプーの有効成分一覧
薬用シャンプーに配合されている有効成分をまとめました。
自身の悩みと効果・効能を照らし合わせ、スカルプシャンプー選びの参考にしてみて下さい。
有効成分 | 効果・効能 |
---|---|
イソプロピルメチルフェノール | 抗菌・抗真菌 | グリチルリチン酸ジカリウム | 抗炎症・抗アレルギー作用 | 塩化ベンザルコニウム液 | 界面活性剤・殺菌作用 | サリチル酸 | 殺菌・抗炎症 | 酢酸DL-α-トコフェロール | 抗酸化・抗炎症 | トリクロロカルバニリド | 殺菌 | ピリチオン亜鉛水性懸濁液 | 抗菌・抗カビ作用 | D-パントテニルアルコール | 新陳代謝促進 | ピロクトンオラミン | 抗真菌・皮脂分泌抑制 | トリクロサン | 殺菌作用 | ミコナゾール硝酸塩 | 抗真菌作用 | ジンクピリチオン液 | 殺菌 |
悩み別薬用シャンプーの紹介
薬用シャンプーには“フケかゆみを抑えるもの”と“頭皮の炎症を”抑えるもの”とに分類できるとお伝えしました。
それぞれの悩みに有効な成分を含むスカルプシャンプーご紹介致します。
フケかゆみを抑えたい
サクセス薬用シャンプー
![]() |
|
■ ピロクトンオラミン

メソケアプラススカルプフォーマットシャンプー
![]() |
|
■ サリチル酸

スリーボム薬用ストロングウォッシュシャンプー(脂性肌)
![]() |
|
■ ピロクトンオラミン

プレリアップスカルプシャンプー
![]() |
|
■ ピロクトンオラミン

h&sボリュームアップシャンプー
![]() |
|
■ ジンクピリチオン液

頭皮の炎症やニキビを抑えたい
リガオス薬用スカルプケアシャンプー
![]() |
|
■ グリチルリチン酸ジカリウム

フケも頭皮の炎症も両方抑えたい
スカルプD ストロングオイリー
![]() |
|
■ ピロクトンオラミン
■ グリチルリチン酸ジカリウム
■ サリチル酸

スカルプD オイリー
![]() |
|
■ ピロクトンオラミン
■ グリチルリチン酸ジカリウム
■ サリチル酸

ポリピュアEXシャンプー
![]() |
|
■ ピロクトンオラミン
■ グリチルリチン酸ジカリウム
■ サリチル酸

薬用シャンプーがおすすめな人とは

薬用シャンプーに配合されている有効成分の効果から、頭皮に炎症が出やすい方、フケが気になる方には特におすすめのシャンプーです。
ただし、シャンプーは様々な成分で構成されていいるので、有効成分以外の成分も着目する必要があります。
頭皮トラブルに有効な成分が配合されていても、洗浄成分が強過ぎるものが使われていたり、刺激成分が配合されているシャンプーであれば、さらに症状が悪化してしまう可能性があります。
有効成分だけに注目するのではなく、そのスカルプシャンプーが他にどんな成分で構成されているのかチェックし、自身の頭皮に与える影響を理解した上でシャンプー選びをすることが大切です。
薬用シャンプーに発毛・育毛効果はあるのか

シャンプーは本来、頭皮や髪の洗浄を目的に開発されたものです。
シャンプーをした後、泡を付けたままにして洗い流さない人はいませんよね?
それは、シャンプーは泡と共に汚れを洗い流し、頭皮を清潔な状態に保つためのものだからです。
仮にすぐ洗い流すシャンプーに育毛・発毛効果のある成分を配合しても、どれだけ浸透し効果を発揮するのか疑問です。
しかし、頭皮のトラブルを改善させ、健やかな状態に保つ事は育毛・発毛の上では非常に大切なことです。
なぜならば、頭皮は髪の毛を生み、育てる、いわば土台となる部分だからです。
この頭皮をトラブルがなく、清潔で健康的な状態に保つ事は、育毛や発毛環境を向上させることに繋がると言えます。
最後に
薬用シャンプーは、フケやかゆみ、炎症と言った頭皮トラブルで悩んでいる方には特に有効な成分が含まれていておすすめのシャンプーと言えます。
しかし、いくらそれらのトラブルに対して有効な成分が含まれていても、その他に含まれている他の成分が頭皮に悪影響を与えることも考えられます。
有効成分だけに着目するのではなく、そのシャンプーの洗浄力はどれくらいなのか?刺激成分は使用されていないのか?…
など、シャンプーを構成している他の成分にも着目してシャンプーを選ぶ必要があると言えます。